完全燃焼!2018-19 シーズン
そのファイナルを飾る
ふたつのシンフォニー定期

2018-19シーズンも残すところあとふた月。今回はシーズンファイナルに向けてますます熱の入るシンフォニー定期の話題をお届けします。さて2019年はドイツの作曲家、リヒャルト・シュトラウスの没後75周年。センチュリーは2月14日(木)に行われる第232回定期演奏会に首席指揮者・飯森範親を迎え、オール・リヒャルト・シュトラウス・プログラムを演奏します。飯森範親は若い頃、バイエルン州立歌劇場で名指揮者ヴォルフガング・サヴァリッシュに師事していますが、R.シュトラウスはそのサヴァリッシュが最も得意としたレパートリーのひとつ。まさに名匠直伝とも言える音楽の数々に出会えそうな演奏会です。

R.シュトラウスはロマン派の最後尾に位置する作曲家です。その洗練された作風は現代の私たちにも多くのものを伝えてくれます。1曲目の『メタモルフォーゼン』は第ニ次世界大戦末期、ドイツの敗戦が伝えられる中で書かれた悲しみに満ちた作品です。副題に「23の独奏弦楽器のための習作」とあるように、23の独立した声部に分かれた弦楽器の合奏は精緻極まるもの。ただ1度だけはっきりと現れるベートーヴェンの『エロイカ』第2楽章冒頭からの引用には、ひとつの時代へ向けた鎮魂の思いが強く感じられます。

R.シュトラウス(1864-1949)
首席指揮者・飯森範親

続いて演奏されるオーボエ協奏曲ニ長調は、R.シュトラウスの器楽作品の傑作のひとつ。作品の成立には戦後、兵士としてミュンヘン郊外のシュトラウスの山荘を訪れたアメリカ人オーボエ奏者、ジョン・デ・ランシー(※①)の依頼があったと伝えられています。ただしシュトラウスはこの依頼を拒否。その後気が変わったのか、移住先のスイスで作品を書き上げます。初演は1946年2月にチューリヒでマルセル・サイエを独奏者に行われましたが、当のデ・ランシーは経緯を知らないまま除隊、帰国したあとだったということです。
(※①)ジョン・デ・ランシー(1921~2002):フィラデルフィア管弦楽団の首席オーボエ奏者などを務め、後にカーティス音楽院の教授・院長として後進の育成に当たった。

オーボエ協奏曲初演が行われたチューリッヒ市内

今回、ソリストに迎えるのはスペイン出身のラモン・オルテガ・ケロ。めったに1位を出さないことで知られるミュンヘン国際コンクールで2007年、史上3人目の優勝者(ハインツ・ホリガー、モーリス・ブルグに次ぐ)となった俊英です。切れ目なく演奏される全3楽章はまさに流麗そのもの。その音色がセンチュリーの響きと溶け合う至福の時間をたっぷりとお楽しみください。

後半の歌劇『インテルメッツォ』より“4つの交響的間奏曲”は、シュトラウスが彼自身と妻・パウリーネとの夫婦ゲンカを題材にしたと言われるニ幕もののオペラ(台本もシュトラウス)からの作品。登場人物の性格や情景、心理を巧みに表現するシュトラウスの手腕は実に冴え渡り、そんな舞台のエッセンスはこの管弦楽作品の中にも鮮やかに写し取られています。洒落た映画のサウンドトラックを楽しむように、この情緒豊かな音楽をご堪能ください。ハッピーエンドの楽しさが心を弾ませてくれること請け合いです。

ラモン・オルテガ・ケロ

そしてシーズン・ファイナルとなる第233回定期演奏会はラロのスペイン交響曲で幕を開ける、全編に祝祭的な明るさが溢れたプログラムです。「交響曲」と銘打たれたこの作品ですが、実質は全5楽章の規模を持ったヴァイオリン協奏曲。名ヴァイオリニスト、パブロ・デ・サラサーテのために書かれました。ヴァイオリン独奏はロシア出身、現在はパリを拠点に活躍するアレクサンドラ・スム。南欧の陽射しが溢れるようなエキゾチックな曲想を、彼女の情熱的な演奏でたっぷりとお楽しみください。

この日、指揮者に迎えるのはブリュッセル・フィルの名誉指揮者でもあるミシェル・タバシュニク。イーゴリ・マルケヴィッチやピエール・ブーレーズ、ヘルベルト・フォン・カラヤンに学んだ経歴を持ち、作曲家としても著名な才人です。センチュリーとの初共演でどのような響きを創り上げるのか、ぜひご注目ください。

ラロ(1823-1892)
アレクサンドラ・スム

モーツァルトがわずか4日で書き上げたという交響曲第36番『リンツ』の華やかな余韻を経て、後半に置かれたのがタバシュニク自身のリクエストでもあるというストラヴィンスキーのバレエ組曲『火の鳥』(1919年版)。『ペトルーシュカ』『春の祭典』に連なる彼のバレエ作品から、その全曲版を2管編成用に書き直した作品です。ロシア民話を題材とした王子イワンと魔法使いカスチェイの戦いの物語が、この時期のストラヴィンスキー独特の極彩色の響きの中に繰り広げられて行きます。タバシュニクが師事したマルケヴィッチやブーレーズ、カラヤンがいずれもストラヴィンスキーの演奏を得意とした指揮者であるだけに、この選曲には大いに期待できそうです。

バレエ組曲『火の鳥』(1919年版)は火の鳥がどこまでも高く舞い上がる飛翔のイメージで終わります。センチュリーもまた、2018-19シーズンをそんな火の鳥のように完全燃焼で駆け抜けたいと思っています。シーズンファイナルを飾る、ふたつのプログラムをぜひお聴き逃がしなく。ザ・シンフォニーホールでお会いしましょう。

第232回定期演奏会

2019年2月14日(木)

19:00開演(18:00開場)

第233回定期演奏会

2019年3月7日(木)

19:00開演(18:00開場)

今回は休みの日の過ごし方と楽器の事について書こうと思います。最近は忙しくてなかなか一日中休みの日はありませんが、休みの日はドライブをして、美味しいものを食べる事が一番の気分転換になっています。

食べる物は熊本出身という事もありまして特にラーメンが大好きです!

こむらさきの熊本ラーメン

これは正月に実家に帰った際に食べた熊本ラーメンです。熊本の人ならだれでも知っている有名店のラーメンです。幼少の時から食べ親しんでいるので豚骨ラーメンが一番好きですが、東京に住んでいた頃に良く食べた超ギトギト二郎系のラーメンも良く行きます(事務局の山口さんも大好物のラーメンです)。
ラーメンは生きる原動力ですね!

二郎インスパイア系のお店「池田屋」

またドライブと車も好きで、時間がある時はぷらっと三ノ宮まで行って、中華街や元町でショッピングをしたりします。
現在乗っている車はフォルクスワーゲンのGolf Ⅴ GTI。Golfの前はAudiに乗っていたのですが、ドイツ車が続いているので、いつかはアルファロメオなどのイタリア車に乗ってみたいなと思っています。日本車も大好きなのですが、輸入車の魅力はドアを閉めた時の音や運転している時のフィーリングがとても心地いいところです(維持費は結構かかりますが…)。

この写真は車のメンテナンスにいつもお世話になっているBASISの中西さんとの一枚。
いつも完璧に整備して頂いている車のかかりつけ医のようなところです。

それから楽器の事を少し。実は私の父が弦楽器製作者でして(チェロを始めた5歳から大学2年までは父が製作した楽器を使っていました)、その影響もあり昔から弦楽器全般に興味があります。ひとくくりに弦楽器といっても作られた国、年代、作者などで一つ一つの楽器が持つ表情や音色、響きが全く異なります。

今、私が使っている楽器はある知り合いの方の楽器を一年ほど前に譲っていただいたもので、透き通った明るい音色が特徴的です。まだ中々弾きこなせていませんが、とても気に入っています。1990年製ですので約30年経っていますが、最近まで誰にも弾かれていなかった楽器なのだそうです。これから弾きこんでどう変わっていくか、とても楽しみです。

先程、楽器には表情が様々あると書きましたが、この2つの楽器、全く同じに見えませんか?

実は左が自分の楽器で、右はセンチュリー首席チェロ奏者の北口大輔さんが持っている楽器なのです。時々、北口さんも本番でこの楽器を使用しています。作者はFrancesco Bissolotti、左が1990年、右が1992年製でほぼ同じ年代の楽器です。
先日Francesco Bissolotti氏が89歳でお亡くなりになりました。これからも大切に使っていこうと思います。

楽器屋へ行き、様々な楽器を見たりするのも休日の楽しみの一つです。

日本センチュリー交響楽団の2019-20シーズン・プログラムはもうご覧いただけましたか?センチュリーの活動の柱となるのが「シンフォニー定期演奏会」「いずみ定期演奏会」そして「センチュリー豊中名曲シリーズ」などの主催公演。今回、注目のトピックスではその聴きどころを中心に、定期会員募集のお知らせなども交えながらお届けしたいと思います。

■シンフォニー定期演奏会

シンフォニー定期は全10回。今年に引き続いて木曜日に固定されています(第241回だけが日曜日)。その特色はなんと言っても創立30周年を迎えたセンチュリーの現在を強く打ち出したラインナップ。名誉指揮者ウリエル・セガル(初代常任指揮者)、高関健(元常任指揮者)、小泉和裕(初代音楽監督)など、センチュリーの歴史にひとつの時代を築いた指揮者たちが次々と登場し、彼らと培った音楽の魅力を存分にお届けします。もちろん単なる回顧には終わりません。現代音楽の旗手、藤倉大の作品を取り上げる第235回や、どちらもメインプログラム級の名作交響曲を前後半でお届けする第242回など、センチュリーならではの攻めの姿勢をたっぷりと感じていただけることと思います。ヤーノシュ・コヴァーチュ、シュテファン・ヴラダーといった客演陣も魅力。特に第240回、ひさびさに迎える飯守泰次郎とのR.シュトラウスやワーグナーでは、かつてない重厚な響きのセンチュリーをお楽しみいただけそうです。

ヤーノシュ・コヴァーチュ
シュテファン・ヴラダー

首席指揮者・飯森範親の登場は4回。センチュリーが初めてブルックナーの第9番に取り組む第234回、色彩感豊かなフレンチ・プログラムの第237回、重厚なブラームス『ドイツ・レクイエム』とともに、1991年、センチュリーにとって初の委嘱作品となった團伊玖磨の『飛天繚乱』を置いた第239回。そして30周年のその先を見据え、ピアニスト・作曲家でもある親友ファジル・サイの作品とチャイコフスキーの傑作・交響曲第5番を取り上げる第243回と、全方位に可能性を広げた内容です。

■いずみ定期演奏会

年4回のご存知「ハイドンマラソン」です。ハイドンの交響曲全104曲の全曲演奏・録音を目標に2015年に始まったこのシリーズも2018年までにすでに43曲を演奏。2019-20シーズンでいよいよ折り返し点を迎えます。すべての交響曲の基本ともいえるハイドンの作品を演奏することは私たちセンチュリーにとっても宝物のような素敵な時間。首席指揮者・飯森範親とともに腕によりをかけてお届けするアンサンブルをお楽しみください。

ハイドンの交響曲の合間には、変化に富んだ現代作品やハイドンの生きた時代の前後に書かれた作品をお届けします。20世紀を代表するジョリヴェの『リノスの歌』やアルチュニアンのトランペット協奏曲、そしてまたモーツァルトのピアノ協奏曲第19番や、フランス・バロック期の作曲家マレのヴィオール曲集第5巻より組曲 ホ短調(『膀胱結石手術の図』を含む)など、個性的な作品をセレクト。日本を代表するピアニスト・上原彩子を迎えるNo.42、ルツェルン祝祭管のメンバーで首席トランペット奏者を務めるラインホルト・フリードリッヒが登場するNo.43など豪華な客演陣も魅力ですが、センチュリーの首席フルート奏者・永江真由子がソリストとして登場するNo.41や、同じく副首席コントラバス奏者の内藤謙一がヴィオラ・ダ・ガンバ独奏に挑むNo.44にもご注目ください。

永江真由子(日本センチュリー交響楽団首席フルート奏者)
内藤謙一(日本センチュリー交響楽団副首席コントラバス奏者)

■センチュリー豊中名曲シリーズ

センチュリーの新しい拠点となった豊中市立文化芸術センターで行われる年4回の演奏会。今シーズンは、センチュリーから共演の度に新しい魅力を引き出す熟練のマエストロや、初共演の若い才能が登場します。2017年7月の第218回定期では、母国ハンガリーのコダーイの作品を中心としたプログラムで会場と楽団員双方を魅了したヤーノシュ・コヴァーチュ。2018年5月、ここ豊中でベートーヴェンの交響曲第8番ほかを採り上げ、目が覚めるような新鮮な響きを聴かせた鈴木秀美。数多くのオペラでセンチュリーと共演を重ね、その表現力を知り尽くす園田隆一郎。そしてシーズン最後には2017年、第8回ショルティ国際指揮者コンクールの覇者となったヴァレンティン・ウリューピンが登場します。ウリューピンは指揮のみならず、クラリネット奏者としても国際的な評価を勝ち得ている逸材。今回は自身の指揮のもと、センチュリーの首席クラリネット奏者、持丸秀一郎とともにメンデルスゾーンの2本のクラリネットのための協奏的小品、第1番と第2番を共演します。

豊中市立文化芸術センターはセンチュリーにとって、地元ならではの親密な雰囲気を感じさせてくれる大切な空間。この大ホールでの演奏もまた、私たちの幸せな時間のひとつです。ぜひたくさんのお客さまとこのホールでお会いしたいと思っています。

2018年5月26日センチュリー豊中名曲シリーズ Vol.6

2019-20シーズンの聴きどころを、駆け足でお伝えしました。さて、これらの演奏会をよりお得に、豊富な特典付きでお楽しみいただけるように現在センチュリーでは定期会員を募集しています。例えばシンフォニー定期A席なら定期会員のお客さまは年間60,000円のところ42,000円と18,000円もお得、いずみ定期ならばA席年間18,000円が14,000円と4,000円のお得というとても魅力的な内容。さらにふたつを併せたプレミアム定期会員も募集中です。また豊中名曲シリーズでは4公演をまとめてお得に聴けるS席4公演セット券を2019年度から販売。こちらも一般価格16,000円、定期会員のお客さまは14,000円とよりお得な設定をご用意しています。もちろん価格の面だけではなく、見逃せないのが特典の数々。あなただけの指定席【マイシート】のご用意や、リハーサル見学、懇親会へのご招待など、多彩なお楽しみを揃えてお客さまをお待ちしています。センチュリーの主催公演を存分にお楽しみいただくために、定期会員制度をぜひご利用ください。詳しい内容はこちらから(http://www.century-orchestra.jp/subscriber/personal/)、
お問い合わせ・お申し込みは tel.06-6868-0591 センチュリー・チケットサービスまで。

2019-20シーズンプログラム
http://www.century-orchestra.jp/topics/2019-20program/

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